オンラインゲームの実況や、YoutubeまたはSNSで発信するVlogを制作する時、自分の声を匿名にしたい人がいるでしょうか。
女声から男声、男声から女声の変換のほかに、自分の声を低音の声や、赤ちゃん声、ロボットの声、アニメの声などに変えたりします。
今回の記事では、無料・有料を問わず、PCの上で使える【ボイスチェンジャーアプリ】を厳選して紹介しましょう。
目次
(1)PC向けボイスチェンジャーアプリの選び方
PC用のボイスチェンジャーアプリは、 無料(一般、機能制限無し)/有料(一般、無料体験あり)と、インストールが必要なデスクトップ版と必要ないWeb版があります。
選ぶ基準としては以下があります。
- 有料/無料
- デスクトップ版/Web版
- リアルタイム/録音した声を後から編集
- 音質の劣化や遅延があるか
- 変えられる声の種類(プリセット)が豊富か(自分の好きな声があるか)
- 自然な声が出るか
- 声を好きなようにカスタマイズ可能か
- 対応ファイル形式
- 安全性(セキュリティ・ウイルス面)
- 操作性の簡易さ
上記のようにさまざまな選び方があるので、ボイスチェンジャーアプリを使う前にそれぞれのポイントをチェックしておきましょう。
自分が気になるポイントを確認しておくだけで、選ぶべきボイスチェンジャーアプリの幅がぐっと狭くなり、早く目的に合う物が見つかるでしょう。
(2)おすすめのボイスチェンジャーアプリ人気ランキング
ここでは、人気のパソコン用ボイスチェンジャーアプリをランキング形式でご紹介しましょう。
1. Voicemod
【動作環境】:Windows 10/11 (64-bit)
【日本語対応】:可能
【リアルタイム変声】:可能
【価格】:無料&有料(1,650円~10,000円(税込))
【ホームページ】:https://www.voicemod.net/ja/
Voicemodは、リアルタイムに声を変化させて楽しめるボイスチェンジャーアプリです。
80種類以上のボイスフィルターを搭載して、Zoom、Discord、Twitch、OBS、XSPLIT、PS4、PS5などのゲーム配信やボイスチャット、オンライン会議で声を変幻自在に加工することができます。
機材の購入や複雑な設定の必要なく、あなたが今持っているマイクだけで簡単に自分流の声を作れるという手軽さは魅力的です。
使い方も簡単で、フィルタボタンを押すだけで自分の声が渋い男性の声、若い女性の声、ロボットのような声など思い通りの声を演出可能です。
最初は海外のライブ配信者の間でバズっていたが、現状は日本でも浸透が進み、にわかに注目が集まっています。
Voicemodには、無料プランと有料プランがあります。初めての方であれば、無料プランから試用してみるのがおすすめです。
ただし、無料プランを使う場合、アップロードできる音源ファイルの数は5つまで、利用可能なボイスフィルターの一部も、それぞれの個性を生かして声をカスタマイズする機能も制限されています。声を変える機会が頻繁にあるなら購入を検討してみてください。
2. Voice Changer.io
Voice Changer.ioは、声を変える作業を完全無料で、オンラインで完結できる海外WEBアプリです。
個人開発しているものですが、機能面ではとても充実しているところが強みです。
まず、音声の入力は以下のような3つの方法があります。
- パソコンに保存した録音データをアップロードする。
- マイクからリアルタイムで音声を入力する。
- テキスト(日本語も可能)を入力してから音声を生成する。
また、約50種類の音声フィルターを搭載して、好きなスタイルをクリックするとその場で音声データに反映されるので、リアルタイムに確認できます。
自分で検証してみたら、フィルターにもよるが、元より少なからず音質は劣化してしまうことがあります。正しい発音、正しい抑揚でゆっくり話したほうが改善に繋がるかもしれませんね。
そして、声をカスタマイズする機能も備えているので、振動、バッファサイズ、エコー、ピッチなど個々の要素を変更したい場合に最適です。無料でここまで使えるのが「すごい!」と思います。
ちなみに、作者は、AIで声をリアルタイムで変換できる上位版のアプリを開発しているところで、興味があれば公式サイトで詳細をチェックしてください。
3. 恋声
【動作環境】:Windows
【日本語対応】:可能
【リアルタイム変声】:可能
【価格】:無料
【ホームページ】:http://koigoemoe.g2.xrea.com/koigoe/koigoe.html
恋声は、2008年に初公開された、おそらく一番メジャーな無料のボイスチェンジャーアプリです。
リアルタイムで声の高さ(ピッチ)と声の性質(フォルマント)を変えることのできるのが特徴です。
それにより、チャットや動画配信時に、男性の声を女性にしたり、女性の声を男性にしたりすることができます。
イコライザーで各音域をより細かく調整できるなど、フリーソフトとは思えないくらいにハイクオリティで有名YouTuberやゲーム実況者も使っています。
また、フリーソフト特有の音声の遅延問題も、音声遅延「小」を設定することで0.4秒短縮できることも魅力です。
いきなり細かい設定を行うのは大変なので、初心者の方であれば、デフォルトで用意されている「プリセット」から使い始めてみましょう。
しばらくプリセットで使ってみて、使い方に慣れたらいろいろいじってもっと自然な仕上がりになれます。
ただし、恋声はノイズが入りやすいデメリットもあるので、クリアな音質を求めている方にとって物足りないと感じるかもしれません。
4. バ美声
【動作環境】:Windows 10/11
【日本語対応】:可能
【リアルタイム変声】:可能
【価格】:無料&有料(2,000円)
【ホームページ】:https://booth.pm/ja/items/3432497
バ美声は、低遅延で高品質、可愛い声を簡単に作れるお手軽ボイスチェンジャーアプリです。
ライブ配信で人気が高いVTuberも実は使っていることで人気が急上昇してきます。
導入が比較的簡単で、ユーザーインターフェースも非常にシンプルでわかりやすいです。
使い方も直感的で初心者にやさしい、入出力のデバイスを選択後、声の高さをバーで調整したら「Start」ボタンを押すだけで声が変わります。
フォルマント(声の性質)はピッチ(声の高低)に応じて自動で調整されるので、手動調整の手間なくより効果的な変換につながります。遅延は0.2秒ほどに抑えられているのも魅力的です。
2018年9月頃から開発をはじめ、約3年のβ期間を経て2021年11月に製品版になりました。
無料の試用版は男声から女声に変換する「バ美声」と、女声から男声に変換する「バ美声 FtoM」が別になっています(製品版は両方同梱)。
製品版は手頃な価格でありながら、機能性もばっちりで、録音したWAVファイルからの変換もできるようになりました。
とにかく、同価格帯の中ではトップクラスの使いやすさとクオリティの高さと言えるでしょう。
5. Gachikoe! Core
【動作環境】:WindowsとmacOS
【日本語対応】:可能
【リアルタイム変声】:可能
【価格】:無料
【ホームページ】:https://booth.pm/ja/items/1236505
Gachikoe! Coreは、リアルタイム&低遅延のボイスチェンジを可能にする無料のパソコンアプリです。
Gachikoe! のコア機能を抽出したバージョンで、定番の恋声と比べて違う魅力があるが、うまく設定すれば恋声より良い声を出すこともできます。
音声チャットや実況配信、バーチャル美少女への受肉など、リアルタイムで声を変えたい状況でも十分に機能します。
具体的には、Pitchで声の高さ(75% ~ 200%)、Formantで声の特徴(75% ~ 200%)、Gainで音量(-6dB ~ +30dB)を調整します。スライドバーを上下に動かすだけで操作できるため、従来のボイスチェンジャーアプリより初心者でも使いやすいことが特徴です。
また、Optionではマイクやスピーカーなどの設定が、Configでは検出ピッチなどの詳細な設定が可能です。
ただし、理想的な声を出すために、ボイスチェンジャーだけで難しく、やはり元の発声や声質が重要であるようです。作者によると、わずかにノイズが入る場合は、サンプリングレートを44100Hz、オーディオバッファを512 samplesに設定したら安定したようです。
(3)まとめ
結論として、上記の内容で紹介したボイスチェンジャーアプリを使えば、簡単に声を変えることができます。
とはいえ、ご利用のボイスチェンジャーアプリの性能やその設定、および元音声の長さや音質によって、出力音声は不自然に聞こえる傾向があります。
ある程度違和感を抑えて自然な声に近づけるために、「目指す声」と自分の声は話速や抑揚などでどの程度違うのか、ボイスチェンジャーで出来る自然な加工の範囲はどの程度か、差を埋めるために何をしたらいいかと意識しながら作業するのは大切です。
また、ボイスチェンジャーアプリの選択について、個人的な差があるので一概に言えません。
上記紹介した選び方を参考にして、どれを優先したいか考えてみると迷いにくくなるでしょう。