NVIDIA GPUでフレーム補間を使うには?おすすめ技術と設定方法を解説

NVIDIA環境でフレーム補間を行う方法

ゲームや動画視聴では、フレーム数が不足していると、カクカクとした不自然な映像になってしまいます。

このような映像をより滑らかに補正するのが「フレーム補間」と呼ばれる技術です。

本記事では、NVIDIA環境で利用可能な主要フレーム補間技術について、その特徴や設定方法をわかりやすく解説します。

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NVIDIAで利用できるフレーム補間技術(機能)とは?

NVIDIA環境では、リアルタイムで映像やゲームをより滑らかに表示するために、いくつかのフレーム補間技術を利用できます。

【標準機能の場合】

✅ Smooth Motion(スムースモーション)

GeForce RTX 50/40シリーズ向けのAIフレーム生成技術で、DLSS未対応のゲームにも対応する。

✅ DLSS(Deep Learning Super Sampling)フレーム生成

RTX GPUのTensorコアを活用したAIフレーム生成・アップスケーリング技術で、GeForce RTX 40シリーズ以降のGPUに対応。

※ Smooth MotionとDLSSフレーム生成は同時に使用できません。どちらもAIによるフレーム補間技術ですが、動作レイヤーが異なるため、競合が発生する可能性があります。

【外部ツールや機能の場合】

✅ Lossless Scaling

Steamで配信されている有料ソフトで、あらゆるPCゲームに後付けでフレーム補間を適用できます。直感的なインターフェースと低遅延が特徴です。

✅ FSR3(FidelityFX Super Resolution)フレーム生成

AMDが開発したオープンソース技術で、NVIDIA GPUでも利用可能です。DLSS非対応のゲームでもフレーム補間効果を得られます。

Smooth Motionでフレーム補間を行う方法

1. Smooth Motionとは?その特徴

Smooth Motion(スムースモーション)は、PCゲームの映像体験を高めるためにNVIDIAが開発した、AIベースのフレーム補間技術です。

モーション補正を用いて、フレームレートが低下した際にも映像の滑らかさを維持できるよう、中間フレームを自動で補完し、急激なフレームレートの変動があっても、違和感を覚えにくくします。

最大の特長は、ゲーム側での対応が不要な点です。ドライバーレベルで動作するため、DLSSフレーム生成に対応していないゲームでも利用でき、DirectX 11および12を使用する多くのタイトルに適用可能です。

Smooth Motionは、DLSS非対応のゲームでフレームレートの低下やカクつきを感じている人におすすめ。

2. Smooth Motionの設定と使い方

現在、Smooth Motionに対応するのは以下のGPUです。

  • RTX 50シリーズ(Blackwell)
  • RTX 40シリーズ(Ada Lovelace)
  • RTX 30シリーズ以下は未定

【インストール手順】

☑ 対応ドライバのインストール(Ver.590.26)

NVIDIA公式サイトから最新のドライバー(Ver.590.26以降)をダウンロードしてインストールしてください。

☑ NvidiaProfileInspectorのインストール

現時点では、Smooth Motionを利用するには、公式サイトから「NVIDIA Profile Inspector」をインストール必要があります。

NVIDIA Profile Inspectorは、NVIDIA製GPU向けに用意されたプロファイル設定ツールで、コントロールパネルでは扱えない詳細な項目までカスタマイズできるのが特長です。

【使い方】

① NvidiaProfileInspectorを起動する。

NvidiaProfileInspectorを起動

②.左上のプロファイルに英語でゲームの名前を入力して「Enter」キーを押す。(例:World Of Warcraft)

ゲームの名前を入力

③.ドロップダウンメニューからSmooth Motionを選択してオンにする。(設定でON・OFF可能)

Smooth Motionを選択してオンにする

④. 変更を保存するには、右上にある「Apply Changes」ボタンをクリック。

「Apply Changes」ボタンをクリック

⑤. NvidiaProfileInspectorを閉じたら、パソコンを再起動する。

これで、World Of Warcraft(WoW/ワールド・オブ・ウォークラフト)ゲームを起動すると、Smooth Motionが自動適用!

3. Smooth Motionを実際に使ってみた感想

実際にGeForce RTX 4090でSmooth Motionを試してみたところ、非常にいい感じでした。

テストには『World of Warcraft(WoW)』を使用。

元々82fpsだったフレームレートが、Smooth Motionを有効にすることで164fpsまで向上しました。

体感上の遅延はほとんどなく、パフォーマンスモニター上でもレイテンシーに大きな変化は見られませんでした。

WoWのようなDLSS非対応のタイトルでも、滑らかな映像を実現できる点は、大きな魅力です。

特にクラシックゲームやJRPG、インディーゲームといった、最適化が不十分なタイトルでは、Smooth Motionの恩恵は非常に大きいと感じました。

ただし、現在はプレビュー版ドライバのため、一部のゲームではゴースティング(残像)やオブジェクトの歪みが起きることも。

安定性を重視するなら、正式版の登場を待つのが安心ですが、現時点でも十分に実用的だと感じました。

DLSS 3やDLSS 4でフレーム補間を行う方法

1. DLSSとは?その特徴

DLSSは、NVIDIAが開発したAIベースの超解像技術で、高画質とパフォーマンスの両立を目的としています。

DLSS 3以降では、アップスケーリングに加え、AIによるフレーム補間(生成)機能も搭載され、映像の滑らかさが大きく向上しました。

この補間処理を支えるのが、RTX 40シリーズに搭載された第4世代RTコアとAda Lovelaceアーキテクチャです。中でも「Optical Flow Accelerator(OFA)」が、連続するフレーム間の動きを解析し、AIがその間の新たなフレームを生成します。

DLSS 3では1フレームごとの生成でしたが、DLSS 4では複数フレームの同時生成が可能になり、さらに滑らかなゲームプレイを実現。

新しいAIモデルにより、高精度な画像解析と予測処理でアーティファクトも大幅に抑制されます。

2. DLSS 3/4のの適用方法

現在、 DLSS 3/4に対応するのは以下のGPUです。

  • DLSS3:RTX 40シリーズ以降
  • DLSS4:RTX 40・50シリーズ

※ DLSS4の真価を発揮するためには、RTX 50シリーズのグラフィックカードが必須となります。

DLSS 3や4を利用するには、基本的にゲーム側の対応が必要です。まだ対応タイトルは限られていますが、『サイバーパンク2077(Cyberpunk 2077)』など一部のゲームでは、アップデートによりDLSS 4がサポートされています。

DLSSの設定を行うには、以下の手順に従ってください。

① 最新版のNvidiaアプリをインストールしてから起動する。

② 左側のメニューバーから「グラフィックス」をクリックして、目的のゲームを選択する。

「グラフィックス」をクリック

③ ドライバ設定の項目から「DLSSオーバーライド-モデルプリセット」を選択する。

「DLSSオーバーライド-モデルプリセット」を選択

④ 次の画像のように設定してください。ただし、Super Resolutionでは「プリセットJ」または「プリセットK」のいずれかを選んでください。

「DLSSオーバーライド-モデルプリセット」を設定

⑤ ドライバ設定の項目で「DLSSオーバーライド – フレーム生成」をオンにし、「4x」などを選択する。

「DLSSオーバーライド – フレーム生成」をオンにする

これでゲームに最新版のDLSSが適用されます。

ここまでの設定を終えましたら、ゲームを起動する。ゲームの設定画面から、目的に応じて細かいパラメータを調整できます。

3. DLSS4を使ってみた感想

実際にDLSS 4のフレーム生成を「x4(4倍補完)」で試してみましたが、補完後のフレームレートが150〜200fps程度に収まる設定であれば、遅延もほとんど気にならず快適にプレイできました。

DLSS非対応のタイトルではSmooth Motionが便利ですが、DLSS 4に対応しているゲームでは、より自然な映像と安定した操作感が得られます。

特に最新の3Aタイトルでは、描画品質を保ちつつ高フレームレートを実現できるのは大きな魅力です。

Lossless Scalingでフレーム補間を行う方法

Lossless Scaling

Lossless Scaling(ロスレススケーリング)は、公式サポートのないゲームでもアップスケーリングを可能にするサードパーティツールです。

NVIDIAのDLSSやAMDのFSRといったメーカー純正技術に頼らず、幅広いGPUで利用できる点が大きな特徴です。

ゲーム開発者による組み込みと最適化が行われるDLSSやFSRには及ばないが、これらのサポートがないゲームにとって重要な選択肢となっています。

特に、60fps制限のあるクラシックゲームやインディーゲームなどで滑らかさを向上させるのに適しています。

また、FSR(FidelityFX Super Resolution)にも対応しており、画質とフレームレートの両方を向上させることができます。

Lossless ScalingはSteamで入手でき、有料(800円ぐらい)ではありますが多機能かつ扱いやすいです。

使い方を簡潔に書くと、Lossless Scalingを起動した後、対象のウィンドウをアクティブ(前面)にした状態で、ショートカットキー「Ctrl+Alt+S」を押せば使えます。

Lossless Scalingの設定画面

ただし注意点として、ゲーム側にフレームリミットなどを用いて、利用対象のゲームのGPU負荷を抑える必要があります。GPU高負荷状態から利用してはいけません。

FSR 3を使えばNVIDIA製GPUでもフレーム補間が可能

FSR(FidelityFX Super Resolution)

FSR(FidelityFX Super Resolution)は、AMDが開発したオープンソースのアップスケーリング技術です。

主にGPUの描画負荷を軽減しつつ、画質を保ったまま高フレームレートを実現することを目的としています。

FSRにはバージョンによって機能の違いがありますが、FSR 3では新たにフレーム生成(フレーム補間)機能が追加され、AIを使用せずに、NVIDIAのDLSS 3に近い形で滑らかな映像表現が可能になりました。

FSRの大きな利点は、AMD製GPUだけでなく、NVIDIA製やIntel製GPUでも使用できる互換性の広さにあります。

また、ゲーム側に組み込むためのライセンス料も不要で、導入のハードルが低いのも魅力です。

ご注意
最新版のFSR 4はFSR 3の実装にAI(機械学習)を組み込み、高画質化を計った「アップスケーラー」ですが、対応するGPUはRadeon RX 9000番台(RDNA 4)に限られており、NVIDIA製GPUでは使用できません。

まとめ

本記事では、NVIDIA製GPUで使えるさまざまなフレーム補間技術を紹介しました。

Smooth MotionはMadVRなどで使える軽量な補間機能で、設定も簡単でHTPC用途に人気です。

DLSS 3/4はRTX 40シリーズ以降に対応し、AIで中間フレームを生成。高フレームレートを維持しつつ、画質とパフォーマンスの両立が可能です。

Lossless Scalingを使えば、幅広いGPUで非対応ゲームにもフレーム補間を適用できます。

さらにFSR 3はAMD製ながら、NVIDIA GPUでも動作し、DLSS非対応ゲームでも補間効果が得られます。

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