自分の個性を出していけるようなハイクオリティな写真や画像を作れるために、撮影後の編集作業が大切です。
現状、AIに対応した画像編集ソフトであれば、難しいテクニックが不要で、初心者の方でもこだわりを細かく表現することができます。
今回の記事では、高度な加工や編集を簡単に行えるAI画像編集ソフトを厳選しておすすめします。
目次
(1)AI画像編集ソフトとは
AI画像編集ソフトとは、先進的なAI(人工知能)技術を標準搭載した画像編集ソフトです。
AIは使用目的や機能によっていくつかの種類に分けられています。
画像認識、物体検出、領域推定などの画像分野で活用されているのが、主に畳み込みネットワーク(CNN:Convolutional Neural Network)と機械学習や深層学習(ディープラーニング)です。
現時点で活躍しているAI画像編集ソフトは、必ずと言ってもいいほど畳み込みネットワークか、または機械学習や深層学習をベースとしています。
従来の手法より、色かぶりや明るさを調整したり、ぼやけや荒れを軽減したり、高画質で画像を綺麗に拡大したり、景色変更・背景合成したり、人物をもっと美しく加工したり、汚れやシミなどの不要なオブジェクトを除去したりなどの方面でかなり効率よくできていると思います。
ただ、各メーカーによってアルゴリズムが微妙違うから、若干処理速度、精度の違いに差が出てくるのです。
(2)使いやすいAI画像編集ソフトおすすめランキング
1. Topaz Photo AI
【開発元】:Topaz labs(米国)
【対応OS】:Windows&Mac
【価格】:199ドル
【日本語対応】:不可
【無料トライアル】:30日間
Topaz Photo AIは、「画質が良くなる」を目的として開発された画像処理ソフトです。
標準搭載のアップスケーリング機能によって、ディテールを失うことなく低解像度の画像を最大600%まで美しく拡大できます。また、ノイズの低減、画像の鮮明化、ディテールの強化、カラーバランスの調整、構図の最適化、雰囲気の調整などさまざまな細かい画像補正が可能です。
そして、最大な特徴として、独占の「自動編集機能」が挙げられます。編集したい画像を選ぶだけで、ソフトが自動的に画像の特性に合わせて補正してくれます。例えば、人物撮りのポートレート写真だと、肌の滑らかさやテクスチャの向上、肌のトーン補正、目の明るさや色の調整、歯のホワイトニングなど、自然で美しい人物レタッチができます。
それにより、大量の画像を処理する場合作業時間を大幅に削減できます。アマチュアやブロガーだけではなく、プロの写真家、グラフィックデザイナー、Webデザイナー、印刷業界など、様々な分野で使用されています。
2. Topaz Studio 2
【開発元】:Topaz labs(米国)
【対応OS】:Windows&Mac
【価格】:99.99ドル(買い切り)
【日本語対応】:不可
【無料トライアル】:30日間
【公式サイト】:https://topazlabs.com/studio/
Topaz Studio 2(トパーズ スタジオ 2)とは、有名なアメリカのTopaz labs社が開発と販売している総合写真(画像)編集ソフトです。
簡単に言えば、地味な画像素材を自然に美しく、思い切り表現できるように開発されたものです。
- 調整レイヤー・レイヤーマスクを使った非破壊編集。
- 色相・彩度・明度・明度など色調整。
- 洗練されたフィルターが豊富。
- シャープでディテールを際立たせてノイズ除去で画質を上げる。
- 写真を絵画(水彩画・油絵)風に加工する。
- 選択範囲やマスクを作成して被写体を切り抜く。
- Adobe社のLightroomやPhotoshopにプラグインとして使用可能。
自分で検証してみたら、使い方はシンプルで、画像認識の精度も高く、ほぼ期待通りの出力結果が得られるのが特徴です。
いまだ日本語に対応しないところところがちょっと残念だが、わかりやすい英語で表記されているので問題ないと思います。
ちなみに、Topaz Studio 2以外、Topaz labs社単一機能に特化した画像編集ソフトも提供しております。興味があれば、公式サイトからダウンロードしてためしてもいいですよ。
- Gigapixel AI (AIによる画像を高画質化・高解像度化)
- Adjust AI(AIによる色調整)
- DeNoise AI(AIによるノイズ除去)
- JPEG to RAW AI(AIを利用しJPEGをRAWに変換)
- Mask AI(AIによるイメージの切り抜き範囲指定)
- Sharpen AI(AIによるシャープネス調整)
- Video AI(AIによる動画の画質を上げる)
3. Luminar AI
【開発元】:Skylumチーム(米国)
【対応OS】:Windows&Mac
【価格】:9,580円(買い切り)
【日本語対応】:可能
【無料トライアル】:7日間
Luminar AIとは、従来の面倒な写真編集をAIが自動で行ってくれるソフトです。
前作のLuminar 4に比べて、AI 機能が強化されているため、より「簡単に早く」画像編集が可能でかなり時間と手間が省けそうです。
特に、初心者の方にとって、写真編集に必要な知識やテクニックはほぼ不要で、苦しい手作業をせずに瞬時に編集ができているのが特徴です。
機能面では、テンプレートが豊富で、編集したい写真や画像のジャンルによって最適したテンプレートが提案されて、ワンクリックで適用できます。
そして、ポートレートや風景写真の編集に特化した機能が充実しているし、RAW現像も扱えます。微妙な色調整などはもちろん、編集モジュールを使えば細部の画像編集も簡単に対応可能です。
Luminar AIはフル機能を備えたスタンドアローンのソフトだが、Adobe製のLightroomやPhotoshopのプラグインとしても使えますよ。
4. Adobe Photoshop CC
【開発元】:Adobe(米国)
【対応OS】:Windows&Mac
【価格】:1,680円/月
【日本語対応】:可能
Adobe Photoshop CCとは、大手会社Adobeが提供しており、初心者からプロまで満足できる高度な画像編集ソフトです。
プライベートだけではなく、趣味、副業や仕事で本格な画像編集をやりたいならば、Photoshopはきっと検討する価値があると思います。
写真の明るさや色味の調整、エフェクト、テキスト、傾きやパースの変更、ブレンドモード合成など基本的な編集機能以外、「Adobe Sensei」というアドビが開発したAI技術を導入することで、難しい編集が気楽にスピーディーにできます。
例えば、AIを活用した「ニューラルフィルター」で、古い白黒写真に色を付けたり、表情を変えたり、スナップで背景を写実的にぼかしたり、ポートレイトを大幅に編集したりします。
また、「被写体を選択」で、写真中の被写体を認識して、複数人や動物なども一発で精度がかなり高く切り抜いてくれます。「コンテンツに応じた塗りつぶし」で、画像に写っている不要な物を消したり、逆に見切れた部分を自然に補完したりすることができます。
ただし、プロ仕様なものなので、その分使いこなせるまでに時間が掛かりそうです。(それでも1日あれば大丈夫)
5. Corel Paintshop Pro
【開発元】:Corel(カナダ)
【対応OS】:Windows
【価格】:8,980円(買い切り)
【日本語対応】:可能
【無料トライアル】:30日間
【公式サイト】:https://www.paintshoppro.com/jp/
Corel Paintshop Proは、AIを駆使して1本で4役の多機能なオールインワン画像編集ソフトです。
主に写真編集(フォトレタッチ)、画像加工、イラストレーション、グラフィックデザインといった場面で使用されます。
特徴として、まず、「ラスター形式」と「ベクター形式」の両方を扱える以外、RAWグラフィック画像の作成と編集も対応できます。
また、写真の明るさ、色調、コントラストやガンマ補正など、色に関する全般はもちろんのこと、画像の大きさや傾き、切り取りも自在です。
そして、レイヤー機能、フィルター・エフェクト、テキスト、ペンツール、図形ツール、HDR合成、不要なオブジェクト削除時の背景補完も備わっています。
さらに凝ったフィルター・エフェクトを使用したいならば、「プラグイン」として別途購入することになります。
要するに、Photoshop使いほどゴリゴリはやらない、GIMPでは物足りないので、そこそこの価格で機能がしっかりしているという感じです。
6. Photolemur
【開発元】:不明(イギリス)
【対応OS】:Windows&Mac
【価格】:¥3,564円(税込)
【日本語対応】:可能
【無料トライアル】:機能制限のあるデモ版を使う
【公式サイト】:https://photolemur.com/
Photolemur(フォトリマー)は、写真や画像をAI(人工知能)が全自動で補正・加工編集するソフトです。
元々はイギリスの企業が開発したもので、世界初の全自動画像処理ソフトと言われて、日本では2017年からソースネクストより新発売になりました。
販売価格の安さ、および使い方のシンプルさがPhotolemurの最大な特徴と思います。
対象の画像をソフトにインポートしたら、AIによる、ポートレートや風景写真から顔、樹木や葉、空や雲を識別し対象に応じて、色補正、空色拡張、色合い補正、露出補正、不要な曇り・霧の削除、緑増強など写真に最適な加工が自動で行なわれます。
そして、バッチ処理機能を搭載しているので、一度に最大200枚までおまとめ編集処理できます。
ただし、複雑な設定や余計な操作が不要で、画像の補正は驚くほど簡単で楽しくなる分、編集の自由度が低いというデメリットもあります。
(3)感想
今回はAIテクノロジーを搭載した画像編集ソフトを6つ紹介しました。
世の中とても広くって、探してみると他にも数種類のAI画像編集ソフト、サイトもあります。その紹介はまた別の機会に。
各ソフトの特徴を理解した上で、目的に応じて選ぶとよいでしょう。
完全の初心者の方にとって、見やすいホームページと、使い方がパッとわかるのはとても重要なので、Topaz Photo AI、Photolemurをおすすめします。
また、自ら編集の楽しみを味わいたいが、編集機能がより豊富で、使い方の易さを少し犠牲しても良いと思うなら、Topaz Studio 2、Luminar AI 、Corel Paintshop Proをおすすめします。その中で、個人的には、やはりAI編集の精度が高いTopaz Studio 2を一番気に入りますね。
そして、画像編集のプロになるか、本気で画像編集で稼ぐ事を目指すかという方なら、Adobe Photoshop CC一択です。