アメリカ時間2025年9月16日、業界最高峰の画質補正ツールを提供するTopaz Labsが、製品ラインナップと価格体系を大きく変更しました。
新たに統合型の最新製品「Topaz Studio」の登場と合わせて、全ての製品を買い切りモデルからサブスクリプション制へ完全移行しました。
この記事では、この2つの大きな変更点について、ユーザーが知っておくべきことを分かりやすく解説します。
目次
最新製品「Topaz Studio」とは何か?
Topaz Labsによると、Topaz Studioの導入により、最新のAIツールをより迅速に、かつ誰でも手軽に利用できるようになるとのことです。
1. Topaz Studioとは
動作環境:Mac、Windows、Webブラウザ
Topaz Studio は、画像・動画の高画質化に特化したAIツールをまとめて利用できる新しいサブスクリプション型の製品コレクションです。
これまで個別に購入する必要があった「Video AI」「Photo AI」「Gigapixel」などを含む 7つの製品と100種類以上のAIモデルを、ひとつのプランで利用できるようになりました。
さらに、毎月クラウドでの動画処理用に300クレジット(Pro版は600クレジット)が付与され、無制限のローカル処理に加えて、クラウドでの画像処理(バッチ処理を除く)も無制限に利用できます。
2. Topaz Studioの最大な特徴
Topaz Studioの大きな魅力は、最新かつ強力なAIモデルを追加費用なしで利用できる点です。
2025年には「Astra」「Bloom」「Recover」「Starlight」など多数のAIモデルがリリースされましたが、Studioプランではこれらをすべて網羅できます。
特に注目の新モデル(その対応ソフト)は以下の通りです。
- Wonder(Photo AI/ Gigapixel):世界初の「distilled agentic」モデル。自動で最適な補正を判断し、自然な仕上がりを実現。
- Standard MAX(Photo AI/ Gigapixel):軽量な拡散モデルで、低スペック環境でも高速かつクリーンなアップスケーリングが可能。
- Starlight Sharp(Video AI):低品質な動画を高精細に復元する強力な映像修復モデル。
- Nyx XL(Video AI):ノイズを抑えながらディテールを保持する動画ノイズ除去モデル。
さらに、今後のアップデートでは以下のような機能も予定されています。
- Face Realism:人物やAI生成画像の肌をよりフォトリアルに再現。
- Subject Preservation:拡大・補正時でも人物や被写体の「らしさ」を保持。
- Mosaic:家族写真やアーカイブ画像を専門的に修復する新製品。
3. Topaz Studioのサブスク値段は?
| ライセンス | 月額プラン | 年間プラン① | 年間プラン② |
| 通常版 | $69/月 | $37/月(総額 $444/年) | $399/年 |
| Pro版 | なし | $75/月(総額 $900/年) | $799/年 |
Topaz Video AI・Photo AI・Gigapixelのサブスクの価格設定
これまで個別に買い切りで提供されていた「Topaz Video AI」「Topaz Photo AI」「Topaz Gigapixel」は、今回の変更によりすべてサブスクリプション制へと完全移行しました。
これは、AIモデルの開発や学習に大規模な投資を継続しつつ、最新技術をユーザーに迅速かつ安定的に提供するための方針です。
ここでは、その価格設定を詳しく見ていきましょう。
1. Topaz Video AI /Proのサブスク価格
| ライセンス | 月額プラン | 年間プラン① | 年間プラン② |
| 通常版 | $59/月 | $33/月(総額 $396/年) | $299/年 |
| Pro版 | なし | $67/月(総額 $804/年) | $699/年 |
2. Topaz Photo AI /Proのサブスク価格
| ライセンス | 月額プラン | 年間プラン① | 年間プラン② |
| 通常版 | $39/月 | $21/月(総額 $252/年) | $199/年 |
| Pro版 | なし | $58/月(総額 $696/年) | $599/年 |
3. Topaz Gigapixel /Proのサブスク価格
| ライセンス | 月額プラン | 年間プラン① | 年間プラン② |
| 通常版 | $29/月 | $17/月(総額 $204/年) | $149/年 |
| Pro版 | なし | $50/月(総額 $600/年) | $499/年 |
すでに単体ソフトの買い切り版を持っている場合はどうなる?
すでにTopaz Video AI、Topaz Photo AI、Gigapixelの買い切り版(永久ライセンス)を所有している場合、以下の特典が提供されます。
1. 永久ライセンスを持っている場合
購入済みの永久ライセンスはそのまま有効で、今後も無期限で利用できます。
また、1年間の無料アップグレード期間が終了してアップグレードを希望する場合も、従来の価格が適用されます。
2. 有効なアップグレードライセンスを2つ以上持っている場合
追加費用なしで Topaz Studioの全機能 にアクセス可能です。
さらに、通常はPro版限定の「Starlightモデル」や新モデル「Wonder」もローカル環境で利用できます。
3. 新たに永久ライセンスを購入する場合(9月26日まで)
アップグレードライセンスが期限切れの場合や、上記の特典を受けるために新たに永久ライセンスを購入する場合も、2025年9月26日までの購入で以下の価格が適用されます。
- Topaz Gigapixel 永久ライセンス:$99
- Topaz Photo AI 永久ライセンス:$199
- Topaz Video AI 永久ライセンス:$299
Topaz Studioと単体ソフト、どちらがお得?
Topaz Studioと従来の単体ソフトを比較する際に重要なのは、自分がどの機能やツールをどれくらい使うかです。具体的な例を挙げながら見ていきましょう。
1. 単体ソフトをすでに利用している場合
例えば、Astraを利用するために月額$99.99で1400クレジットを契約している場合、他のTopaz製品に興味がなければ、単体ソフトの方がコスパが高いことがあります。
- 現在の契約:年間$1,199.88で、16,800クレジット/年
- Topaz Studio:最低$399/年で全製品利用可能だが、3,600クレジット/年
Astraだけを集中的に使う場合、Topaz Studioに切り替えるとクレジットが大幅に減るため、必ずしもお得とは言えません。
2. 複数ソフトを使いたい場合
一方、Topaz Video AIやTopaz Photo AIなど複数の単体ソフトを利用している場合は、Topaz Studioに統合することで大幅なコスト削減が可能です。
- 現在:Topaz Video AI+Topaz Photo AIの単体契約 → 合計料金:最低$498/年
- Topaz Studio:全製品(Photo、Video、Gigapixel、Bloom、Astra、Express、Mosaic)が利用可能 → 最低$399/年
この場合、Topaz Studioに切り替えることで、より多くの製品を安価に利用できるメリットがあります。
まとめ
Topazは従来の買い切り版からサブスクリプション制に移行し、「Topaz Studio」という統合プラットフォームを提供しています。
これにより、Video AI、Photo AI、Gigapixelを一括で管理・利用できるようになりました。
すでに買い切り版を持っている場合は無期限で使用可能ですが、新機能やアップデートはサブスク契約が必要です。
より多くのAIツールを試したい方は「Topaz Studio」、コストを抑えて単体ソフトだけを使いたい方は単体ソフトを選ぶと良いでしょう。
いずれにしても、自分の利用頻度や目的に合わせて選ぶのが最適です。
