画像を高画質化するためのオンラインツールは数多くあります。
手軽に使える一方で、通信環境に左右されたり、大量の画像処理には不向きだったり、プライバシー面が気になることもありますよね。
そこで今回はオフラインで画像を高画質化するためのツールをPC版とスマホ版に分けて紹介します。
目次
オフラインで画像を高画質化するには?
撮った写真をSNSに投稿したり、大きく印刷したりするとき、「もう少しクッキリ鮮明だったらな…」と感じたことはありませんか?
そんなときに役立つのが「画像高画質化」です。
これは、AIがぼやけた写真や低解像度の画像を、細部を補完しながら、ディテールや質感を保って鮮明に仕上げる技術です。
この高画質化を、インターネット接続なしで行うのが「オフライン画像高画質化」です。
オフラインで高画質化する最大のメリットは、以下の通りです。
- Wi-Fiがない環境でも、通信量を気にせず作業できる
- 大切な画像を外部にアップロードする必要がなく、プライバシー面でも安心
- 複数の画像をまとめて処理できる機能を備えたツールが多い
- お使いのデバイスの性能を活かし、安定かつ高速に高画質化できる
【PC向け】オフラインで使える画像高画質化ソフト5選
ここからは、オフラインで画像の高画質化が簡単にできるPCソフトを無料、有料それぞれ紹介します。
これは、ソフトウェアをローカル環境にインストールするタイプです。
1. 最高品質:Topaz Gigapixel AI(有料)
- 対応OS:Windows/Mac
- 価格:99ドル/買い切り版

Gigapixel AIは、Topaz Labsが開発したAI搭載の画像高画質化ソフトウェアです。
写真や画像の解像度を最大16倍まで引き上げ、低解像度やぼやけた画像を、まるで実物のように鮮明で精細に再構築できます。
独自の高度なAI技術により、肌の質感や髪の毛、布地などの細部もリアルに再現されます。
さらに、プロンプトを入力することで、テクスチャや反射などの新たなディテールを加えることも可能です。
古い写真の復元やAIアートの高精細な印刷などにも最適で、写真家やデザイナー、AIクリエイターにとって、高品質な出力を実現する強力なツールです。
2. 総合編集に強い:Photoshop(有料)
- 対応OS:Windows/Mac
- 価格:3,280 円/月

Photoshop(フォトショップ)は、Adobeが提供する世界的に有名な画像編集ソフトで、写真の補正やデザイン制作など幅広い用途に対応しています。
画像高画質化機能としては「スーパー解像度」があり、Adobe SenseiというAI技術により細部を自動で補完し、解像度を縦横2倍、面積で4倍まで向上させることが可能です。JPEGやRAWなど幅広い形式に対応し、画質を保ったまま拡大したいときに便利です。
ただし、Photoshopは編集機能が中心で、ぼやけた写真を劇的に修復するような高精度な高画質化には限界があるため、用途に応じて専用ソフトとの併用が推奨されます。
3. 操作が簡単:AVCLabs Photo Enhancer AI(有料)
- 対応OS:Windows/Mac
- 価格:¥2,980/月、¥9,980/年、¥21,980/買い切り版

AVCLabs Photo Enhancer AIは、写真を自動で高画質に仕上げてくれるAI搭載の画像加工ソフトです。
操作は非常にシンプルで、使用したいAIモデルをメニューから選び、保存ボタンを押すだけ。
AIが画像を自動解析し、最大400%まで解像度を向上させるだけでなく、ノイズ除去や白黒写真のカラー化、背景の透過、画像DPIの設定といった多様な画像編集がまとめて行えます。
さらに、ワークフロー機能を活用すれば、よく使う処理手順を保存して一括実行することも可能です。
手軽に高性能な写真高画質化を求める方にとって良い選択となるでしょう。
4. 無料&高性能:Upscayl(無料)
- 対応OS:Windows/Mac/Linux
- 価格:無料

Upscaylは、GitHubで無償公開されているオープンソースの画像高画質化ソフトです。
Real-ESRGAN、Remacri、UltraMix Balanced、UltraSharpといった複数のAIモデルを搭載し、低解像度やぼやけた画像を鮮明に拡大することが可能です。適切なモデルを選べば、Upscaylの高い性能を実感できると思います。
画像は2倍から最大16倍まで高解像度化できますが、基本的には2倍/4倍程度が目安です。
また、拡大前後の画像を比較する機能や、フォルダ内の画像を一括処理する機能、カスタムモデルの追加にも対応。
JPEG、PNG、TIFFなど多様な形式をサポートしており、初心者でも使いやすいシンプルなインターフェースも魅力です。
5. 多機能で柔軟:Waifu2x-Extension-GUI(無料)
- 対応OS:Windows
- 価格:無料

Waifu2x-Extension-GUIは、深層畳み込みニューラルネットワーク(CNN)を活用した高機能な画像高画質化ソフトで、GitHubにてオープンソースとして公開されています。
静止画だけでなく、GIFアニメや動画の超解像処理にも対応しており、動画ではAIによるフレーム補間も可能です。
マルチスレッドやマルチGPUに対応しているため、PCの性能を最大限に活かした高速処理が実現できます。
また、多彩なカスタマイズ項目によりワークフローの自動化も可能で、PCのハードウェアや処理対象のファイルに応じて最適な設定を自動で行う「スマート設定」機能も搭載されています。
🔗 GitHubからWaifu2x-Extension-GUIをダウンロード
【スマホ向け】オフラインで使える画像高画質化アプリ3選
iPhoneやAndroidスマホで撮影・編集した画像をオフラインで高画質化したい場合にも、さまざまなツールがあります。
1. モバイルでも高品質:Gigapixel iOS
- 対応OS:iPhone、iPad
- 価格:無料(アプリ内課金あり)

Gigapixel iOSは、「Gigapixel AI」のモバイル版で、iPhoneやiPadで手軽に画像を高画質化できるAI搭載アプリです。
写真のぼかしを瞬時に補正したり、古い写真の修復、顔のディテール強調、AIアートの精細化など、幅広い用途に対応しています。
画像を最大4倍まで高解像度化できる「アップスケール」機能も備えていますが、PC版のGigapixel AIに比べると一部機能や出力サイズに制限がある点が特徴です。
毎月10枚まで無料で処理でき、より多くの画像を扱いたい場合は、サブスクリプションプランで無制限利用が可能です。
🔗 App StoreからGigapixel iOSをダウンロード
2. 軽快&無料:Adima AI Image Upscaler
- 対応OS:Android
- 価格:無料(広告あり)

Adima AI Image Upscaler Liteは、Androidデバイス専用の軽量かつ高速な画像高画質化アプリです。
最大の特徴は、インターネット接続が不要なオフライン環境で、AIが画像を4K解像度まで高画質化できる点にあります。
このアプリは、低解像度の写真の鮮明化や古い思い出の復元、さらにはスタジオジブリ風のアート作品に美しいディテールを追加するなど、幅広い用途で高品質な結果を提供します。
広告は表示されますが、簡単に閉じることができ、機能の制限もありません。
現在は完全無料で利用できるため、手軽に高画質化を試したいAndroidユーザーにとって非常に魅力的なアプリです。
🔗 Google PlayからAdima AI Image Upscaler Liteをダウンロード
3. シンプル操作:SuperImage
- 対応OS:Android
- 価格:無料(広告あり)

SuperImageは、Androidデバイス向けのシンプルながら強力な画像高画質化アプリです。
Real-ESRGANアルゴリズムとMNNディープラーニングフレームワークを活用し、ぼやけやピクセル化された画像を、くっきりとした鮮明な状態に復元します。
操作も非常に簡単で、スマートフォンのギャラリーから画像を選ぶだけで即座に編集が可能。
3つの高画質化モードや2種類の出力形式が選べるなど、カスタマイズ性も兼ね備えており、誰でも手軽に高品質な画像補正を体験できます。
🔗 Google PlayからSuperImageをダウンロード
感想
この記事では、インターネット接続なしで画像を高画質化できるPCソフトとスマホアプリをご紹介しました。
オンラインツールが主流の昨今ですが、プライバシーの保護や大量処理の効率性、そして通信環境に左右されない安定性を考えると、オフラインで使えるツールは非常に魅力的です。
有料ソフトは高機能で専門的なニーズに応え、無料ソフトは手軽に高画質化を体験できるのが強みです。
あなたの目的やデバイスに合わせて最適なツールを選び、大切な写真や画像をより美しく生まれ変わらせてみてください。