せっかくCanvaで素敵な動画を作ったのに、「仕上がりの画質が思ったより悪い…」と感じたことはありませんか?
Canvaは手軽に動画編集ができる便利なツールですが、書き出し後に解像度が下がったり、映像がぼやけたりすることがあります。
本記事では、Canva(キャンバ)で編集後の動画を高画質化する方法について、詳しく解説していきます。
目次
Canvaで編集した動画の画質が落ちてしまった?
Canvaは、デザイン初心者でも直感的に使えるオンラインツールです。豊富なテンプレートと素材を活用し、誰でも簡単に高クオリティな動画を作成できます。
特に、結婚ムービーなど特別な日の動画制作では、その手軽さとデザイン性が大きな魅力です。
しかし、CanvaはあくまでWebベースのツールであり、次のような理由で画質が低下することがあります。
- 動画の圧縮:エクスポート時に自動で圧縮されるため、細部が劣化し、全体的にぼやけて見えることがあります。
- 解像度の制限:無料プランでは最大1080p(フルHD)までしか選べず、4K動画が作成できません。
- 過度な加工:フィルターやエフェクトを多用すると、元の画質が損なわれることがあります。
- 元動画の画質が低い: 元の動画素材の解像度が低い場合、Canvaで編集・出力しても高画質にはなりません。
「解像度の制限」が原因の場合は、有料プランにアップグレードするのが最も手軽な解決策です。それ以外の要因で画質が気になる場合は、次の内容を参考に対処法を確認してみましょう。
Canvaの標準機能で動画を高画質化する方法(限界あり)
ここではCanvaの標準機能を使って、動画の画質を向上させる方法について解説します。
1. 標準機能は何か?
Canvaの公式ページを確認したところ、AIによる高画質化(アップスケール)機能は、現時点では画像と写真のみに対応していることが分かりました。
したがって、Canvaの標準機能で動画の画質に関わる調整ができるのは、主に色調整の範囲です。解像度を上げたり、細部を復元したりするような高度な処理は行えません。
<参考情報>
▼画像や写真を高画質化する公式ページ
https://www.canva.com/ja_jp/features/image-enhancer/
▼動画を高画質化する公式ページ
https://www.canva.com/ja_jp/features/video-enhancer/
2. 標準機能を使うメリットとデメリット
Canvaの標準機能を使って動画を高画質化する際のメリットとデメリットは、以下の通りです。
メリット
- 基本的な調整は簡単:スライダーを動かすだけで直感的に調整できます。
- 無料プランでも利用可能:Canvaの無料プランの範囲内で利用できます。
- Canva内で完結する:他のツールをインストールしたり、操作を覚えたりする必要がありません。
デメリット
- 解像度は向上しない:画質そのものを上げることはできません。
- 調整できる範囲が限定的:細かい色味の調整やノイズ除去などはできません。
- 元の画質が低いと効果が薄い:元の動画素材の品質が低い場合、色調整だけでは限界があります。
3. 標準機能で動画を高画質化する手順
①. 基本的な流れ(完全初心者の方向け)



②.「調整」内の各設定項目の詳しい情報について
Canvaでは、以下の設定項目を調整することで、動画の見栄えを改善できます。それぞれの効果を簡単に説明します。
✔ ホワイトバランス
- 暖かさ:画面全体の色温度を調整し、暖色系(オレンジ系)または寒色系(青系)に変えることで、動画の雰囲気をコントロールできる。
- 色合い:緑とピンクの色合いを微調整し、より自然な色味に整える。
✔ ライト
- 明るさ:動画全体の明るさを調整し、暗い映像を明るくする、または暗く落とすことができる。
- コントラスト:明るい部分と暗い部分の差を強調し、映像にメリハリをつける。
- ハイライト:特に明るい部分の明るさを調整し、白飛びを抑えることが可能。
- シャドウ:暗い部分を明るくしたり、暗くしたりして、細部をはっきりさせる。
- フェード:全体に薄いフィルターをかけたような効果で、柔らかな印象に仕上げる。
✔ カラー調整
- 自然な彩度:人肌や自然の色味を優先し、より自然な色合いを保ちながら鮮やかさを調整する。
- 彩度:動画全体の色の鮮やかさをコントロールし、派手さや落ち着きを調整する。
- クロスプロセス:青や緑を強調する独特な色味効果を与え、レトロやファンタジックな雰囲気を作れる。
✔ テクスチャー
- ビネットコントロール:画面の四隅を暗くし、中央に視線を集中させる効果があります。ドラマチックな雰囲気を演出したいときに有効。
色調整だけで動画の画質を向上させるのは非常に難しいです。プロでも鮮明化が限界で、DVD相当の画質を1080Pや4Kまで引き上げるのはほぼ不可能です。初心者の場合、調整がうまくいかないと逆に画質が劣化してしまうこともあります。
Canvaを使わず専門ソフトで動画を高画質化する方法
目に見えてわかるほどの画質向上を目指すなら、アップスケール系の専門ソフトを使うのが断然おすすめです。
そのような専門ソフトの中でも、「Topaz Video AI」はその性能において群を抜いています。既存ソフトとは次元が違うと言って良いと思います。
- 動画の解像度を最大4K、8K、さらには16Kまで引き上げ可能。
- 豊富なAIモデルを搭載し、あらゆる種類の動画を簡単に修復・高画質化。
- 選択したAIモデルごとに細かなパラメータ調整ができ、理想の仕上がりを実現。
- 手ブレ補正、フレーム補間、鮮明化、ノイズ除去、インターレース解除などにも対応。
基本的な操作手順は以下の通りです。



Topaz Video AIで変換後の動画、下の元素材と比較すると違いがわかります。

感想
Canvaは手軽に動画編集ができる一方で、画質面での限界があるのも事実です。
標準機能を使えばある程度の高画質化は可能ですが、本格的な画質向上を目指すなら専門ソフトの活用が効果的です。
特に、1080Pや4Kといった高解像度を求める場合や、ノイズ除去や手ブレ補正など細かな調整が必要な場合は、AI搭載の動画高画質化ソフトが有力な選択肢になります。
動画のクオリティをどこまで高めたいかによって、適切なツールを使い分けるのが理想的です。
最終的には、Canvaの手軽さと専門ソフトの高性能さを上手く組み合わせることで、見栄えの良い動画が完成します。