アニメ制作って言えば、かなりスキルと根気がが必要とされる作業じゃないかと思いがちでしょう。
実は、AI(人工知能)の進化に伴い、アニメーションをで自動生成してくれるソフトやオンラインサイトが出てきます。
今回の記事では、知識ゼロ、経験ゼロの初心者でも扱いやすい、AI対応のアニメーション作成ソフト・WEBサイト無料・有料をおすすめしましょう。
目次
AI対応のアニメーションソフト・WEBサイト無料と有料おすすめ
1. Adobe Character Animator
【開発元】:Adobe(アドビ)
【動作環境】:Windows&macOS
【価格】:単体で6,248 円/月
【日本語対応】:可能
【公式サイト】: https://www.adobe.com/jp/products/character-animator.html
Character Animator(キャラクター・アニメーター)は、その名の通りキャラクターをリアルタイムでアニメーション化するソフトです。
人工知能(AI)を使って、「キーフレームを使わずに動かす」という新しい考え方をもって生まれてきたすばらしいソフトだと思います。
目や口、眉毛などのパーツが細かくレイヤー分けされたキャラクターイラストを、パソコンに接続されたカメラで捕らえたフェーストラッキング (顔認識) 情報、マイクからの音声入力情報、キーボード&マウスからのトリガーなどに同期させて自然なアニメーションを作ることができます。
キャラクターイラストって、PhotoshopやIllustratorで作成したキャラクターデザインをそのまま読み込むか、デフォルトで入っているキャラクターテンプレートを使用してもいいです。
ネットで情報やチュートリアルになる見本を見ることで、はじめての人でも無理なく楽しめますよ。
2. Monstermash
【開発元】:チェコ工科大学、米Google Researchとスイス・チューリッヒ工科大学の研究チーム
【動作環境】:オンラインサイト
【価格】:無料
【日本語対応】:不可(分かりやすい英語)
【公式サイト】: https://monstermash.zone/
Monstermash(モンスターマッシュ)、手描きスケッチで3Dモデリングとアニメーションを気軽に試作可能なWEBサイトです。
完全無料で、利用するにあたり、ユーザー登録や面倒な設定は一切不要です。ブラウザからサイトにアクセスするだけですぐに使えます。
スマホやタブレットでも動作するのでどこでも楽しむことができます。タブレットだと直感的に作業ができるのでパソコンよりも使いやすいかもしれません。
従来のツールと異なり、完全な初心者にとっても使い方は非常にシンプルです。基本的な流れは下記の通りです。
- 編集領域ににタッチペンやマウスを使って線画や図形を描きます。
- 「Inflate」ボタンをクリックするだけで3Dモデルに変換します。
- 「Animate」をクリックして、作成した3Dモデルのモーション軌跡を設定します。
- 「録画」をクリックしたら、リアルなアニメーションがAIで自動的に作り出します。
ただ、デメリットとして、仕事や業務のため、もう少し踏み込んだ作品を作るには、やや機能不足です。
現時点ではブラウザで動作するデモ版とのことなので、もしかしてもしかしたら今後アプリ版などが発表されるのでは……と予想されています。
3. Cascadeur
【開発元】:Nekki Limited.
【動作環境】:Windows&Linux
【価格】:無料&有料(150ドル/年間から)
【日本語対応】:不可(分かりやすい英語)
【公式サイト】: https://cascadeur.com/
Cascadeurは、物理挙動を元に自然な動きが簡単に作れる3Dアニメーション作成ソフトです。
人体などの生き物だけでなく、ロボットやデフォルメされたキャラクター、複数キャラクターの動きやカメラアニメーションにも対応しています。
地上や空中でのIK/FK制御による腕や足の挙動計算、人体の重心表示などの機能により、少ない手数でなめらかなアニメーションが実現できます。
ツール内でリギング(人体の重みや接続の設定)が可能で、モデルを読み込んでしまえばCascadeur内でアニメーションづくりを完結できるのが魅力です。
また、モデルをアニメーション化しながら、タイミングや軌道の調整、最も自然なポーズの設定などはAIが自動判断してくれます。
初めて使う場合は、アカウントの登録が必要です。既存のGoogleまたはFacebookのアカウントを使うのが一番手っ取り早いです。
公式サイトでは機能毎の解説記事やビデオチュートリアルが充実しているので、英語さえ読めれば実例を踏まえながら学ぶことが出来ます。
4. Radical
【開発元】:Algoage
【動作環境】:Windows&Linux
【価格】:無料&有料(8ドル/月から)
【日本語対応】:不可(分かりやすい英語)
【公式サイト】: https://getrad.co/
Radicalは、 実際の人物の動きと3Dキャラクターを同期させることでアニメーションを作るWEBサービスです。
簡単に言えば、ビデオカメラやスマホ等の各種端末で撮影された動画をアップロードするだけで、AIアルゴリズムが自動的にその中の人間の動きをデジタル的に記録して、そのまま3Dキャラクターに同じ動きを反映させるということです。
専用カメラによる撮影や、身体へのセンサー装着の必要がなく、「逆光」の状態で撮影した動画でも身体細部の動き、例えば、指先の向きや身体(手首・肘・肩・首・鼻・腰)の動きを高精度にトラッキングできるようになるのが特徴です。
ただ、Radicalを使うには、使用するメールアドレスとパスワードを入力して新規アカウントを作成することが必要です。
また、アカウントの登録は無料で行えるが、登録を済ませるために、いくつかの質問に答えなくてはならないのがちょっと面倒です。
5. Audio2face
【開発元】:NVIDIA
【動作環境】:Windows&Linux
【価格】:無料
【日本語対応】:可能
【公式サイト】:https://www.nvidia.com/ja-jp/omniverse/apps/audio2face/
Audio2faceは、ディープラーニングを駆使してオーディオソースだけから表現力豊かな顔のアニメーションを生成するアプリです。
「Digital Mark」を導入することによって、音声ファイルをアップロードするだけで3Dの顔が生き生きと動き出すのが特長です。
入力された音声はトレーニング済みのディープニューラルネットワークに送られ、その出力によってキャラクターメッシュの3D頂点が動き、顔のアニメーションがリアルタイムで生成されるということです。1 つのシーン内で好きな数だけキャラクターを実行するのも可能です。
ここで生成した顔は人間の顔または人間に近い顔に変更できるので、リアルにすることも、特定の様式で表現することもできます。
また、入力音声データとして、事前に用意した音声だけではなく、マイクを通じてリアルタイムに話してもいいです。
そして、目的なキャラクターアニメーションを制作するために、感情や強度などいろいろな後処理を行えます。選択した感情範囲とカスタマイズした強度に合わせて顔、目、舌、頭の動きが自動的にネットワーク操作されます。
いま、上記書いた公式サイトから無料で使えるオープンベータ版をダウンロードすることができます。
6. Maya
【開発元】:Autodesk
【動作環境】:Windows&macOS&Linux
【価格】:無料&有料(36,300円/月から)
【日本語対応】:可能
Mayaは、Autodesk社製のハイエンドな3次元CGソフトウェアです。
主に、キャラクター作成、モデリング、モーショングラフィックス、アニメーション、シミュレーション、レンダリング、バーチャルリアリティといった豊富な機能が備わっています。
現時点で、3DCG制作ソフトの定番かつ最高峰であり、他のソフトよりも繊細でリアルな作品が作れています。
3Dアニメーション制作の現場や映像業界で長らく高いシェアを占めており、プロダクションの規模の大小にかかわらず、映像を作るのにベストな選択肢であると考えられています。「アイス・エイジ」、「ハッピーフィート」や「ゲーム・オブ・スローンズ」といった作品のCGは、このMayaを使って制作されています。
個人趣味でMayaを使いはじめた人もいれば、仕事としてプロを目指してMayaの練習に励んできた人もいます。Mayaを使いこなすと、ある程度就職にも有利になります。
プロ仕様なソフトなので、初心者にとっては難しそうなイメージが強いかと思います。ところが、初心者から上級者まで幅広いユーザーの役に立つチュートリアルが数多く用意されており、これらの助けを借りて気軽に本格なアニメーションを作ることができますよ。
感想
AIテクノロジーのおかげで、初心者の方でも簡単な操作で楽しく効果的なアニメーションを作成できます。
今回は、AI対応のアニメーションソフト・WEBサイト無料・有料6選を紹介しました。
各メーカーによって、値段や使える機能に差があるので、自分がどんなアニメーションを作りたいか考えて、使いやすそうなものを選んでみてください。
ちょっとした編集でOKというのは、Monstermash、Radical、Audio2face、Cascadeurをおすすめします。
また、「もっと本格的なアニメーションを作りたい!」と感じているのであれば、Adobe Character Animator、Mayaに挑戦してみてください。
Mayaの場合、自分のスキルを効率よく高めるために、専門学校で技術を学ぶことも検討してみてください。そこから、観る人を惹きつけて離さないようなアニメーションの作り方や、ストーリーの企画方法なども教えてもらえるようです。