「昔撮った低画質の動画をキレイにしたい」「画質の荒い動画をアップスケールして見栄えを良くしたい」
——そんなときに活躍するのが、AIを活用した動画高画質化サービスです。
本記事では、高画質な仕上がりや安定した処理を求める方に向けて、有料で動画を高画質化する方法を解説します。
目次
(1)AIで動画を高画質化する有料の方法とは?
AIを使って動画を高画質化する有料の方法は、大きく2つに分かれます。それぞれに特徴があるため、用途やPC環境に合わせて選ぶのがポイントです。
1. PCソフトを使う方法
専用のAIソフトをPCにインストールして使います。
※ GPU搭載のハイスペックなPCが必要です。
①. 処理能力が高く、短尺の動画から長時間の映像まで対応可能。
②. ソフトによっては細かな設定も可能で、仕上がりにこだわる方に最適。
2. オンラインツールを使う方法
クラウド型のサービスをブラウザから利用します。
ソフトのインストール不要で、ブラウザ上から簡単に利用可能です。
①. すべてクラウドで処理されるため、PCのスペックを問わず利用可能。
②. 手軽に使いたい方や初心者にもおすすめ。
(2)AIソフトで動画を高画質化する有料の方法
こちらでは、有料のAIソフトを使って動画を高画質化する方法をご紹介します。
1. 価格帯と品質別におすすめのAIソフトを紹介
ここでは、有料のAI動画高画質化ソフトの中から、プロフェッショナル向けの高価格帯ソフトから、初心者にも使いやすい手頃な価格のものまで、厳選して5つご紹介します。
①. Topaz Video AI
価格:$299 /買い切り(1年間のアップグレード付き。以降のアップグレードは有料)
特徴(公式サイトをチェック)
- “業界初”や“業界最強”と話題の高性能AIソフト。
- プロレベルの高画質化を実現し、最大16Kまでのアップスケールにも対応。
- ローカル処理に加え、高速なクラウド処理にも対応。
- 手ぶれ補正、フレーム補間、ノイズ除去、顔や人物補正など、多彩なAI機能を搭載。
②. DaVinci Resolve Studio
価格:¥48,980 /買い切り
特徴(公式サイトをチェック)
- 本格的な映像制作を目指すプロフェッショナル向けの統合編集ソフト。
- 低解像度の映像を高解像度に変換可能な「Super Scale」機能を搭載。
- 非常に高い品質と精度を備え、満足のいく仕上がりが期待できる。
- 使いこなすには学習が必要で、時間がかかることもある。
③. AVCLabs Video Enhancer AI
価格:¥5,280 /月、¥14,980 /年、¥39,980 /買い切り版
特徴(公式サイトをチェック)
- 画質の悪い動画の解像度を4K、8Kに拡大。
- 動画のノイズ除去、彩度調整、輝度調整など、全自動処理。
- 顔修正、動画ぼかし、手振れ補正、フレーム補間、白黒動画のカラー化も対応。
- シンプルな操作性と比較的軽量な動作が魅力。
④. HitPaw VikPea(旧名:HitPaw Video Enhancer)
価格:¥7,300 /月、¥17,000 /年、¥58,700 /買い切り版
特徴(公式サイトをチェック)
- 動画を最大4K/8Kまで鮮明にアップスケールできる。
- アニメ、ポートレート、一般動画など、用途に応じたAIモデルを選べる。
- 白黒動画カラー化、フレーム補間、手ぶれ補正、色調補正も対応。
- 使いやすさに定評のあるUI設計で、初心者でも直感的に操作できる。
⑤. UniFab 動画高画質化 AI
価格:¥9,660 /買い切り版
特徴(公式サイトをチェック)
- DVDFabが開発のAI動画高画質化ソフト。
- 映像を4K/8K/16K解像度までアップスケール。
- 高画質化、シャープ化、ノイズ除去など基本機能が一通り揃っている。
- コストを抑えた分、品質は必要十分なレベルに。
2. ハイクオリティで仕上げるための操作手順
コストより品質を優先したい方には、Topaz Video AIが断然おすすめです。
以下は、Topaz Video AIを使って動画を高画質化する基本的な操作手順を解説します。
※ 異なるソフトでも操作方法には共通する部分が多いので、参考にしやすいです。
1. Topaz Video AIを起動後、下図の赤枠内の「Brwose videos」をクリックするか、動画ファイルを直接ドラッグ&ドロップするかして、高画質化したい動画を選択します。

2. 読み込みが終わると、こんな画面になります。プリセットを使えば手軽に始められますが、今回は「Start editing」をクリックして進めていきます。

3. 編集画面に入ると、右側のメニューから細かな設定を行うことができます。

4.「Enhancement」を有効にしたら、まずは「Output resolution」で拡大倍率や希望する解像度を選択します。さらに、動画の種類に応じたAIモデルの選択や、ノイズ除去、シャープネスの調整も可能です。

5. 「Render」をクリックすると、2秒間のプレビューが生成され、仕上がりを確認できます。

6. 動画を書き出すには、「Cloud export(クラウド処理)」または「Export as(ローカル処理)」をクリックしてください。「Cloud export」は処理が高速ですが、追加料金がかかります。
Topaz Video AIの検証結果↓↓↓

(3)オンラインツールで動画を高画質化する有料の方法
オンラインの動画高画質化ツールは、インストール不要で手軽に使えるうえ、PCのスペックに左右されにくいのが特徴です。ただし、価格や仕上がりの品質には幅があります。
1. 価格帯と品質別におすすめのAIツールを紹介
オンラインツールも、その機能や価格帯は様々です。
ここでは、1920×1080・2分13秒の動画を使って、10以上のツールを実際に試してみました。その中からおすすめできるサービスを厳選してご紹介します。
①. Vmake AI
価格:$5.83 /月
特徴(公式ページを見る)
- 人物、ゲーム、アニメに最適化されたAIモデルを選択可能
- 英語表記で最大3ファイルを一括処理可能
- アップロード・変換ともにスピーディーな処理が可能
- Vmake AIが提供する多彩なAI機能を利用可能。
②. Topaz Video Upscale
価格:月額$19.9で160クレジット付与(クレジット制)
特徴(公式ページを見る)
- 高精度のAIモデルでプロフェッショナルな品質。
- 標準、アニメ・CG、インタビュー、古い映像の4種類のAIモデルを搭載。
- トリミングや映像の鮮明化、フレーム補間といった機能も搭載。
- Topaz Video AIのブラウザ版で、高品質な映像処理を手軽に体験可能。
③. AirBrush
価格:$0.5/動画1本公
特徴(公式ページを見る)
- 動画をアップロードするだけで高画質化できる手軽さ。
- 手頃な価格で気軽に使い始められる。
- 画質の仕上がりはそれほど高くないが、一定の改善が見込める。
④. TensorPix
価格:月額$12.00で12クレジット付与(クレジット制)
特徴(公式ページを見る)
- 動画の解像度を最大で4倍まで高精細にアップスケール可能。
- ノイズ除去、フレーム補間などを組み合わせて処理可能。
- 最適なAIフィルターを自動で選択してくれる便利な機能を搭載。
- 映像のディテールが際立ち、鮮明な印象になる。
2. オンラインで動画を高画質化する実際な操作手順
今回は、安くて高品質と評判の「Vmake AI」で、実際の操作手順をわかりやすくご紹介します。
1. Vmake AIの公式サイト(https://vmake.ai/)をブラウザで開きます。
2.「Try for Free」と「Sign up」の2つの選択肢がありますが、「Sign up」からGoogleやAppleのアカウントを使って簡単に登録できます。

3. 左のメニューから「Video & Image Enhancer」をクリックしてから、「Upload」をクリックして、高画質化したい動画をアップロードします。

4. すると、アップロードと高画質化処理が自動に開始されます。処理が完了したら、以下のような画面が表示されます。

5. 右側の設定メニューで、必要に応じて「HD」や「4K」を選べます。AIモデルは「People」「Gaming」「Anime」から選べますが、今回は「People」でOKです(スキップも可能)。
6. 高画質化された動画をダウンロードすれば完了です。
(4)まとめ
AIを使った動画の高画質化には、PCソフトを使う方法とオンラインツールを使う方法の2つがあります。
高性能なPC環境があれば、Topaz Video AIやAVCLabsなどの有料ソフトを使って、細部まで鮮明な高画質動画を作成できます。
一方、手軽さを重視するなら、TensorPixやVmake AIなどのオンラインツールが便利です。ブラウザ上で操作できるため、初心者でも扱いやすいのが特徴です。
目的や予算、作業環境に合わせて最適なツールを選び、動画のクオリティを効果的に向上させましょう。